結論から言うと、9日間使ってみてやめました。期待される効果がないだけならまだしも、副作用(不具合)が多すぎて使い物になりません。

以下、WEXALを有効にして運用した記録等です。

WEXALって凄そう

ConoHa WINGの管理画面にログインしたら、サイト管理の高速化のところに「WEXALⓇ Page Speed Technology」という項目がありました。なんだろうと思い、ヘルプを探したら説明がありました。

どうやらサードパーティのサイト高速化エンジンのようです。提供元のサイトはこちら。

ちょっと引用。

画像やJS、CSSのリソースを圧縮し、軽量化します。
画像は次世代フォーマットに変換し、最も軽量な形式で配信します。
リソースの最適化により、表示の高速化だけではなく転送量を削減します。

WordPressのプラグインでちまちまやるよりは手っ取り早くて強力そうです。早速試してみます。

設定

設定と言っても難しいことはありません。管理画面でWEXALをONにするだけです。細かい設定もできるようですが、まずは、デフォルトのままにしておきます。それで様子を見て考えることにします。

ONにすると最適化が始まりました。少し待っていましたが終りません。結局、丸一日位かかりました。なお、サイトはWordPressで運用しており、ページ数は1700くらいの規模のものです。

最適化を行っている最中でもサイトにアクセスしたり、新規記事を書いたり、投稿済み記事の編集などもできました。

WEXAL導入後の挙動不審

WEXALを導入すること自体は簡単だったのですが、導入するとサイトの動作がおかしくなりました。おかしくなると言っても主に管理画面での話。

  • 勝手にログアウトされる(割としょっちゅう)
  • ページの更新が反映されない(もう一度書き込むと反映される)
  • 新規投稿などでエラー(下の図)が起きやすい(リロードすれば大丈夫)

このように色々と問題があります。しかし、上に書いたように主に管理画面での話であって、普通に表示するには大きな問題はありません。そこで、とりあえず、様子を見てみることにします。これで表示速度が向上して検索順位の向上、アクセス数のアップにつながるなら、管理画面での不便さなどは諦めて目をつむります。


【補足】ページの更新が反映されない問題と、新規投稿などでのFatal errorの問題は別のところにありました。その原因と対処は別のページに書きました。

object-cache.phpのエラーの対処方法

2022/08/04 最終更新日時 : 2022/08/11 サイノア結論から言うと、ゴミファイルを消せばOKでした。 もくじ WEXALって凄そう 設定 WEXAL導入後の挙動不審 導入効果 アクセス…

「勝手にログアウトされる」問題はWEXALをやめたことで解消しました。

導入効果

では、WEXALの導入による効果の検証です。なお、最適化作業が完了したのは7月26日です。

アクセス数

まず、アクセス数。Jetpackによる統計情報には顕著な差が現れています。

一方、Slimstatによる計測では変化は起きていません。

Google Search Consoleの検索結果のパフォーマンスで見ても7月26日前後で特段の変化は見られません。

多数決で見れば、アクセス数の変化はないと言えそうです。

また、Jetpackの統計情報はWEXALの導入によって正しい計測ができなくなってしまっているようです。

ウェブに関する主な指標

Search Consoleのグラフを見る限り、モバイルもPCも変化はないようです。なお、このグラフは横軸が三か月間であることに注意してください(変えることができない)。

PageSpeed Insightsによる評価結果は以下のとおりです。

少し良くなっているような気もしますが、導入前から概ねこのような数値でしたので、大きな変化はありません。だからSearch Consoleの方に変化が出ていないのでしょう。

AdSense

AdSenseの統計情報のうち、ページビューが大きく数値を伸ばしています。でも、これはJetpackと同じように影響を受けてしまっているのでしょう(見せかけの数値)。

表示回数は変化していません。ですので、クリック数も特段の変化はありません。しかし、ページービューの数値が大きく上がってしまっていますので、その結果としてページCTRとページのインプレッション収益が大きく悪化しています(これらはページビューの数値をもとに計算されますので)。

キャッシュ

ConoHa WINGの「高速化」には、WEXALの他に以前からキャッシュがサポートされています。WEXALをオフにしたので、改めてキャッシュの効果をPageSpeed Insightsのスコアで見てみます。

キャッシュにはコンテンツキャッシュとブラウザキャッシュとがあります。コンテンツキャッシュはWEXALと排他的関係で、どちらか一方しかONにできません。ブラウザキャッシュはWEXALと併用可能ですので、WEXALをONにしていたときもブラウザキャッシュはONにしていました。

また、コンテンツキャッシュは対象を設定できます。ここでは「ON(静的コンテンツのみ)」とします。ブラウザキャッシュもONにしておきます。

WEXALをONにしていた場合とほぼ同じ結果です。

続いて、コンテンツキャッシュをOFFにしてみます。ブラウザキャッシュはONのままです。

なんと、コンテンツキャッシュをOFFにしたほうがスコアが良くなりました。

続いて、ブラウザキャッシュもOFFにしてみます。

少しですが悪化しました。

まとめ

WEXALを導入してみましたが、残念ながらウェブに関する主な指標などのスコアは変化しませんでした。当然、アクセスが増えたりということもありません。

一方、管理画面でいろいろと使いづらさが生じたり、AdSenseで見かけのページビューが増えてページCTRの低下などの副作用が大きいです。

9日間の運用は判断するのに短すぎるということはないと思います。

以上のことから、WEXALの導入は少なくとも今回のサイトにおいては効果はないと結論付けます。また、キャッシュはブラウザキャッシュだけをONにするのが良いとの結果でした。

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